人件費が高い理由

人件費が高い理由

人件費は、給与や福利厚生、役員報酬などがあげられます。日本は、先進国の中でも人件費がトップクラスといわれていますが、その理由のひとつに経済のグローバル化が関係しています。近年はひと昔前よりも低くなっていますが、それでも決して「人件費が低い」と豪語できるほど低くなっていません。

では、どうすれば改善することができるのでしょうか?そもそも、人件費率は40%以上だと危険といわれています。もっとも良いのは20%以内。なかなかそういった企業はありませんが、40%以内に抑えていれば合格になります。

そこで40%以上の場合、「分母対策」と「分子対策」を行うと良いといわれています。ここでいう分母とは、限界利益が少ないことを意味します。少ないことで状況が悪化しているのであれば、「売り上げを上げる」「変動費を抑える」ことが大切です。

この2つで対策を練る必要があります。一方で分子とは、人的コストが多いことを意味します。この場合、労務対策を考える必要があるでしょう。この2つの視点を考えることで危険なラインである40%以上を回避できると考えられています。

しかし、現実は人手不足が加速。特に中小企業は人手不足で悩んでいるところが多く、また求人を出してもなかなか応募がない、採用まで至らない状況が続いています。

なぜ人手不足に陥る企業が増えているのかというと、「労働人口が減っている」「有効求人倍率が高い」「技能をもった人材が減っている」などがあげられます。近年の少子化で、労働力人口に当たる世代が年々減ってきています。

そのため労働力人口が人手不足を招いているのでしょう。有効求人倍率とは就職しやすい数字を表し、競合が多いためひとつの企業になかなか人が集まらないという状態です。要するに人手の奪い合いによって不足してしまっているのです。

そのうえ、技能をもった人間が減っているため、効率化とコスト減を優先せざるを得なくなっています。そのため、人手不足だけでなく人材不足も続いているといわれています。

人件費は高いから悪い、低いから良いというわけではありませんが、しかし高いことが企業にとってマイナスに働いているのは事実でしょう。そのため、人件費を削減するために「基本給を下げる」「ボーナスカット」「リストラ」「手当の廃止」などが実施されることになります。

当然社会保険も削減が可能になります。とはいえ、これらも一方的に行うことはできません。だからこそ、高い人件費をいかに抑えるかが重要になるのでしょう。

人件費削減のメリット・デメリット

人件費を削減すると、さまざまなメリットがあります。それは、「毎月の固定費が減らせる」「毎月の光熱費や設備費を圧縮できる」「社員のモチベーションが上がる」などです。

企業によって多少得られるメリットは異なりますが、人件費が削減するとまず会社のコストが削減しますから、なかでも光熱費や固定費の削減はもっとも分かりやすい効果といえるでしょう。社員のモチベーションが上がるというのは、不要な人材はリストラするということになります。

給与に合った仕事をしない、問題を抱えている社員は会社にとってデメリットになります。そういった人材をリストラすることで会社の環境が良くなり社員のモチベーションが上がるという結果になるというわけです。

ただ、人件費の削減はメリットばかりではありません。それによって生じるデメリットもあります。そのため、安易に行ってしまうと社員へ悪影響になってしまいます。特にリストラは、会社の評判も下げてしまいます。

もっとも多いデメリットは、先ほども述べた「社員の士気を下げる」ことです。要するにモチベーションの低下ですが、メリットではモチベーションが上がるといったのに、なぜデメリットではモチベーションを下げてしまうのか…。

その理由は、リストラを行うことで会社へ不満を抱える社員が増えるからです。もちろんリストラだけではありません。ボーアスカットや基本給カットも社員の士気を下げる原因になるでしょう。そして、リストラやボーナスカットが多くなると、会社の評判も下がります。

近年はインターネットで評判を知られる時代。具体的に社名を出し、社員が不満を吐露すれば会社の評判は下がり倒産になる恐れがあります。また、「一人当たりの負担」も増えます。

人件費が減ることでひとりひとりの社員の負担は大きくなり、残業も増えることになるでしょう。このように、人件費の削減は安易に行うとデメリットに繋がってしまいます。

ですから、改善するには慎重に行わなければいけません。重視したいのは、「限界利益」と「人的コスト」です。限界利益は、売り上げを上げ変動費を抑えることでプラスになります。

人的コストは、労務対策を考えることで改善できるでしょう。特に限界利益の対策は重要。商品力や販売力、反歌率などを課題とし解決していきましょう。

ちなみに売上高人件費の計算方法は、人件費÷売上×100になります。計算することで自社がどれくらいの売上人件費率なのか知ることができ、同業種と比較し経営状況が見えてくるでしょう。

人件費高騰・人手不足の問題を解決する電話代行サービス

電話代行サービス

会社の人件費問題は深刻です。そのため、人件費削減を実施する会社も増えています。しかしそれがかえって人手不足に繋がり、なかなか解決に至らないのが現実です。

そんな人件費高騰や人手不足で悩んでいる会社におすすめしたいのが「電話代行サービス」です。電話代行サービスは人件費問題を解決する優秀な会社で、代わりに電話応対をしてくれることから新しい人材を雇用する必要がありません。

新しい人材を増やすためには、求人広告費や従業員を育てるためのコストや手間がかかります。会社によって月にどれくらいかかるかは異なりますが、大体20万円前後かかるところが多いでしょう。

しかし電話代行サービスを利用すれば、先にも述べたように新しい人材を雇用する必要がないため、求人広告費や育成コスト、手間などが一切不要になります。また代行業者はプロのオペレーターですから、対応もきちんとしています。

利用者が増えた近年、電話代行サービスの内容も充実しており、ひと昔前までは月間の電話回数が決まっており、たとえば100コールで1万円といった料金体系が基本でした。

しかし最近ではオーダーメイドプランが増えており、会社に合わせて自由にカスタマイズできるようになりました。さらに低料金で利用できるところなど、賢く利用することでより会社に適した対応をしてもらえるでしょう。

もちろん、どの企業者でも利用できます。大企業のコールセンターとして設置しているところもありますが、規模が小さい個人事業主でも利用可能です。中小企業や個人事業主のように、規模が小さい会社は人件費問題を抱えているところが少なくないといいます。新しい人材を増やすのも大変でしょう。

そんなとき、電話代行サービスを利用すれば人件費を削減できますし、人手不足も解消できるようになります。経費の問題を抱えたまま仕事をするよりも、余裕をもって仕事をしたほうがストレスもありません。

「電話代行サービスは高いのでは?」という不安もあると思いますが、先ほども述べたように低料金のところもあります。お試しサービスを実施しているところもありますから、不安な方は利用してみるのも良いでしょう。

ちなみに、電話代行サービスを利用すると固定費から外注費になります。固定費は人件費や従業員への給与、ボーナス、福利厚生などがあげられます。それが外注費になることで外部の企業に支払う代金になるため、給与や福利厚生などが発生しなくなるというわけです。